労働問題、労使トラブル、労災手続、労災申請手続|神戸労働法律研究所

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労災申請手続
これまでみてきた通り、労災の申請にあたっては次の3点の認定要件のいずれにあたるのかを明らかにし、具体的にこれまで解説した個々の要件を満たすように書類等を整備する必要があります。
  1. 異常な出来事
  2. 短期間の過重負荷
  3. 長期間の過重負荷
申請書類の整備
少なくとも次の資料を用意しましょう。
  1. タイムカード。
    タイムカードが用意できない場合は、ご本人の勤務状況に即した日別の勤務状況表を作成してください。ご本人が作成した勤務状況表は客観性がありませんので、出来得る限り次のような資料を添付してください。
    • 時間外労働及び休日出勤したことを証する同僚の方やご家族の証言に基づいた資料
    • 有料道路を使用したときのETC記録や領収証
    • タイムカード以外にご本人の氏名と入退社時間を記録した書類(工場や倉庫の守衛窓口の入退室記録等)
    • その他、超過勤務の実態を客観的に証明するに足る資料。
  2. 給与明細(6月以前~現在までのもの)
  3. 日々の作業環境及び天候を記した資料。
    勤務状況表をご本人が作成される場合は、各日の欄に記載してください。また、作業環境についてはその所見や実態を同僚の方に別表追記して頂く等、客観性を主張し得る資料としてください。
  4. 就業規則。
    アルバイトの場合は、正社員用の就業規則とアルバイト用の就業規則を揃えてください。常時10人以上の労働者を雇用する事業主は労働基準法89条により、就業規則を作成し労働基準監督署へ届け出る義務があります。また会社は労働基準法106条により、就業規則を労働者に周知させる義務があります。
  5. 医師の診断書。
    この障害が自然経過的に発症したものではなく、身体への過重な負荷がかかったことにより発症したとするカルテ、診断書、意見書が望ましいです。但し、医師の診断による医学的事実に対する評価を歪めるものであってはなりません。

    ※ただし、場合によっては出さない方がいいこともあります。事案によりどのように労働基準監督署が判断するか、また会社に対して損害賠償を請求する場合に、何を以って請求の意図とするのかによって判断します。詳しくは当事務所にご相談ください
  6. 雇入れ時の健康診断書。
    常時使用する労働者を雇入れる場合、労働安全衛生法施行規則43条により、会社は雇入れ時の健康診断を受診させねばなりません。
  7. 現在の窮状を訴える書類。
    過重な労働による勤務当時の状況や被災後の心身の変化、家族の心境、今後の生活不安、会社に対する気持ち等を記した書類を作成してください。
  8. 申立書。
    発症直前~6ヶ月前までの勤務状態、勤務環境(著しく暑熱・寒冷な職場、騒音、振動等)、同僚、上司の証言等勤務に関係する状況を記載する書類です。
  9. 各種支給申請書類(療養補償給付・休業補償給付・障害補償給付・遺族補償給付等)。
    [1]~[8]はこの[9]の支給申請書類に添付する書類です。実際の請求行為は[9]の書類の届出によって開始されます
申請書類の届け出先
勤務先の所在地を管轄する労働基準監督署の労災課へ請求します。たいていの場合、届出書を受理した方が担当官となります。
上記の[9]でお話したように[9]の届出書提出により請求行為の開始となります。届出~認定可否の判断が出るまで平均7ヶ月程度(都道府県によって若干異なる)かかりますので、生活費に困るような場合は、なるべく早く[9]の書類を届出し、あとで[1]~[8]の書類を提出しましょう。
その場合は、あとでどんな書類を提出するか、あらかじめ⑨の書類の届出時点で担当官に伝えておかないといけません。書類を揃えるのに当初予定していたよりも時間がかかりそうなら、進捗も伝えておきましょう。
尚、最近は認定可否のスピードがあがってきており、私の個人的な統計では5ヶ月くらいで結果がでてきています。
これは当然といえば当然ですが、[9]の本来の届出書の他に[1]~[8]までの証拠書類を提出するからです。これらの証拠書類がないと労働基準監督署としては、何もないゼロから調べていかなければなりません。証拠書類があれば、書いてあることが本当なのかどうか調べることで足りますので、認定可否のスピードは必然的に上がることになります。
もっとも、労働基準監督署では労災対応の内規がマニュアル化されており、そのマニュアルに従って調査しますので、あらかじめ何を調べるのかを分かって必要な証拠書類を提出する当事務所のノウハウで短期にかつ認定の勝率が上がります
次項からいよいよ損害賠償手続きに入ります。
労災給付は労働基準法上の必要最低限度の従業員への補償を国が代わって行なう制度に過ぎません。過労死された場合は、あとに残されたご遺族の、後遺障害の場合は余命を真っ当するまでのそれぞれの人生で必要な逸失利益や慰謝料を切り離して考えるわけにはいきません。次項では、どのように損害賠償を行なうのかについても掘り下げて解説していきます。

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