労働問題、労使トラブル、損害賠償手続、逸失利益の算定方法|神戸労働法律研究所

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逸失利益の算定方法
逸失利益は死亡時と後遺障害が残ったときとで算定方法が異なります。この項ではそれぞれの算定の根拠を含めて説明していきます。
過労死した場合の算定
まず、過労死した場合の算定について説明します。この場合は、過労死した方がその後何年働いて収入を得られたかを算定することになります。 具体的には、基礎収入から過労死した方の生活費を控除して、就労可能年数に対するライプニッツ係数または新ホフマン係数を乗じて中間利息を控除して算定します。これを式にすると次のようになります。
死亡逸失利益=(基礎収入-生活費)×ライプニッツ係数または新ホフマン係数
基礎収入とは、原則として被災前の現実収入額のことです。現実収入額以上に将来収入を得られる立証があれば、その金額を基礎収入とします。
生活費というのは、生きていれば本来かかった生活費がありますので、過労死した場合はこれを収入から控除することになっています。
また、ライプニッツ係数または新ホフマン係数を乗じるのは、相手方に請求する逸失利益は将来得られるはずであった得べかりし利益ですので、現在の価値に修正しなければなりません。損害賠償実務では、年5%で運用することを前提とした係数表がありますが、単純に死亡後の労働可能年数(後遺障害の場合は労働能力喪失期間)を乗じると被災者側に利得が発生するため、中間利息を控除する必要があるのです。
さて、中間利息を控除するためのライプニッツ係数または新ホフマン係数ですが、それぞれは何かというと、次のようになります。
  ライプニッツ係数   元本を複利で運用することを前提とした方式
  新ホフマン係数   元本を単利で運用することを前提とした方式
どちらの係数を使うかは、各裁判所の判断に任されていますが、最近はライプニッツ係数を用いる傾向があるようです。
労働可能年数の終期は原則として67歳とされていますが、高齢者の場合は平均余命の2分の1とされます。実務では、事故時の年齢から67歳までの年数と平均余命の2分の1のどちから長い期間を使うことになります。
尚、葬祭費についてですが、かつては損害賠償の算定からは除外されていましたが、最近では相当の範囲で認められるようです。
後遺障害の場合の算定
次に後遺障害の場合の算定ですが、治療関係費や看護費、休業損害、そして労働能力が喪失したことによって将来得られるべき利益が通常損害になります。 具体的には、基礎収入に労働能力喪失割合を乗じて、さらにその労働能力喪失期間に応じたライプニッツ係数または新ホフマン係数を乗じて中間利息を控除して算定します。これを式にすると次のようになります。
後遺障害逸失利益=基礎収入×労働能力喪失割合×ライプニッツ係数
または新ホフマン係数
労働能力喪失割合は、後遺障害等級に対応する労働能力喪失率を基準に求めます。労働能力喪失割合は、次項の慰謝料の額の算定を参照ください
過労死の場合は生活費を控除しましたが、後遺障害の場合は幸いにも生存しており、損害賠償請求額から生活費を支払わねばなりませんので、生活費の控除はありません
次項では、慰謝料の額の算定について解説します。

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